氷菓のタイトルの意味を解説|45年前の関谷純が氷菓に込めた意味

ミステリー

古典部の文集「氷菓」のタイトルに込められた意味とは何だったのでしょうか?

千反田えるが思い出したいこととは?
・千反田えるが幼稚園児の時に伯父から言われた言葉とは?
・その時千反田が泣いた理由とは?

45年前に神山高校と古典部に何があったのか?

折木奉太郎の小気味よい謎解きを見て行きましょう!

 

「氷菓」のタイトルの意味は何話に描かれている?

「氷菓」のタイトルの意味を知るためには、「氷菓」アニメの以下のお話を見てください。折木奉太郎と千反田えるが古典部に入部するところから、「氷菓」のタイトルの意味が分かるところまでが描かれています。

 

第1話 伝統ある古典部の再生
第2話 名誉ある古典部の活動
第3話 事情ある古典部の末裔
第4話 栄光ある古典部の昔日
第5話 歴史ある古典部の真実

 

①古典部の活動はなぜ文集制作か?

古典部は、10月の文化祭に参加するにあたり、文集を出すことになります。

 

なぜなら、文集作成費が予算で計上されているからだと部長の千反田は言います。

 

でも、そもそも古典部は何の研究をして、どんな文集を作成しているのでしょう?
その点がまだ第2話では描かれていないので、私も「何をする部活なの?」と思いながら見ていました。

②千反田えるが古典部に入った理由

千反田えるが古典部に入ったのは、45年前の古典部員だった伯父・関谷純について知りたいと思ったからでした。

 

関谷純は母の兄で、10年前にマレーシアに行き7年前から行方不明になってしまいました。
普通失踪宣告を申請して葬儀をすることになっています。

 

伯父の葬儀までに、千反田はどうしてもはっきりさせたいことがあったのです。
千反田にとっては、伯父への手向けでもあり、過去の自分の気持ちの解消のためでもあったのですね。

③千反田えるが折木奉太郎に依頼したこととは?

千反田が奉太郎にお願いしたことは、自分が幼稚園児の頃「こてんぶ」にまつわる何を伯父に質問したのか?自分がなぜ泣いたのか?思い出させてほしいというものでした。

 

一見すると、自分が忘れていることを思い出させてほしいというお願いをするという表現はちょっと変だなと私は感じました。

 

そう思った方もいると思うのですが、もう少し言葉を補足すると、伯父の関谷純が古典部にまつわる想いは、幼稚園児が恐怖に感じるほどの何かがあったはずだということです。

 

だから、伯父のためにも当時の古典部の情報を一緒に調べてほしい。そうすれば、幼い時に自分(千反田)が泣いた理由も分かるかもしれないということだと思います。

 

「氷菓」のタイトルの意味と関谷純(せきたにじゅん)の関係は?

①古典部文集のバックナンバー

古典部文集のバックナンバーは、生物講義室の薬品金庫の中にありました。

 

奉太郎の姉供恵からの手紙に、文集のバックナンバーは部室の薬品金庫の中と書かれていました。

 

供恵は2年前に卒業しているのですが、当時の部室は生物講義室でした。(現在の部室は地学講義室)

②文集『氷菓 第二号』の表紙の絵の意味

数多くの兎が輪になっていて、その輪の中で一匹の犬と兎が噛み合っている絵。

 

アニメでは、表紙の絵がアップで写されて、千反田が奉太郎に『氷菓 第二号』を見せるにとどまっていますが、小説では「狡兎(こうと)死して走狗(そうく)烹(に)らるという名言があるが、これでは狡兎と走狗相討(あいう)つ、だ。」と書かれています。

 

参考までにこの故事成語の意味を下記に載せておきます。この故事成語の意味を知ると、この絵が如何に意味深長な絵か、お分かりいただけると思います。

 

狡兎死して走狗烹らる(こうとししてそうくにらる)
(すばらしい兎(うさぎ)が捕り尽くされれば、猟犬は不用になって鍋(なべ)で煮られることから) 人も不用になれば惜しげもなく捨てられることをいう。中国の春秋時代、越王勾践(こうせん)を助けた功臣の范蠡(はんれい)が、のちに勾践を見限って野に下ったとき、もとの同僚の大夫の種に書簡を送り、越にいては危険であるから、あなたも野に下りなされと勧誘したときに用いた句。
引用元:情報・知f識&オピニオン imidas

 

小説では米澤穂信さんが言葉で表紙の絵を表現し、アニメではその言葉を絵で表現しているのが凄いなと感心してしまいます。

 

その意味を知って『氷菓 第二号』の表紙の絵を見ると、あなたもきっと味わいが深くなると思いますよ。

 

③バックナンバー『氷菓 第二号』について

千反田が奉太郎に『氷菓 第二号』を見せ、「私はこれを伯父の所に持って行って、これは何かと聞いたんです。伯父のことが載っています。何かがあったんです。45年前に、この古典部に。」と言います。

 

前書きに『関谷先輩が去ってからもう、一年になる。この一年で、先輩は英雄から伝説になった。』略『争いも犠牲も、先輩のあの微笑みさえも、全ては時のかなたに流されていく。』
1968年10月13日  郡山養子(こおりやまようこ)
と、書かれています。

 

アニメでは45年前と言っていますが、小説では33年前と書かれています。
この年数の違いは、小説の発行が2001年、アニメは2012年に放送されたので、アニメの中では33年に11年プラスαで45年としたと思われます。

 

「氷菓」のタイトルの意味解明のヒントを出す折木供恵(おれきともえ)

奉太郎の姉折木供恵は不思議な人物です。奉太郎が何かを解決しようとするときに、何らかの手掛かりを与えてくれる人物です。

 

折木供恵をマークしながらアニメを見て行くと、きっと何かの発見があると思いますよ。

①イスタンブールからの手紙

奉太郎達古典部が文集を作成するために、文集のバックナンバーを探していたところに、供恵のイスタンブールからの手紙が届きます。何とタイムリーな!

 

手紙の中で、文集のバックナンバーは部室の薬品金庫の中だと伝えています。
ただ、当時の部室は生物講義室で、現在は地学講義室です。

 

供恵からの手紙が無ければ、文集のバックナンバーを探すことはできませんでした。

 

②ユーゴスラヴィアからの電話

古典部の真実を解き明かすために、夏休みに千反田の家で壁新聞『神高月報』などの資料を元に古典部の4人が議論を交わします。

 

奉太郎説によれば、「文化祭縮小に全学が怒りに燃え、古典部部長関谷純君の英雄的な指導での抗議活動をした。学校側は文化祭縮小を断念する代わりに、英雄関谷純を退学にした。」と。

 

他の3人も奉太郎の資料読み解きに賛同するのですが、皆が帰った後千反田は、「だったら私はどうして泣いたのでしょう?」とつぶやきます。

 

実は、千反田の感性はいつも正しい答えを示唆します。他の場面でも出て来るのでぜひマークしておいてください。

 

家に帰った奉太郎は、姉のユーゴスラヴィアからの電話を受けます。

 

「関谷純のことを調べた。」と奉太郎が言うと、姉は「カンヤ祭は禁句、悲劇、嫌だった」という言葉を残して電話を切ってしまいます。

 

姉が残したキーワードから、奉太郎はもう一度自分の説を検討し直すことにしたのです。

 

「氷菓」のタイトルの意味解明の重要人物糸魚川養子(いといがわ ようこ)

「氷菓」のタイトルの意味を解明するために、最後の切り札になるのが図書館司書の糸魚川先生です。

①糸魚川先生の旧は郡山(こおりやま)

糸魚川先生の旧は郡山で、糸魚川養子は郡山養子。
『氷菓 第二号』の前書きを書いたのは、糸魚川先生ということになります。

②45年前の『六月闘争』

糸魚川先生から聞き出した45年前の『六月闘争』の内容をまとめると、
・文化祭縮小反対の部活連合のリーダー:立候補者がいないため関谷純がリーダーに。
・授業ボイコット、シュプレヒコール、キャンプファイヤー→格技場が火事→関谷が見せしめに退学処分に。

 

奉太郎の「関谷純は望んで全生徒の盾になったのですか」という問いに答える形で、糸魚川先生は『六月闘争』の話をしてくれたのでした。

③文集表紙の絵とカンヤ祭の呼び名

文集表紙の絵は「その時のことを絵にした」ということを伊原が糸魚川先生に確認しました。

 

「先生はカンヤ祭という言葉を使わないんですね。」と里志も先生に尋ねます。
まさしく渦中にいた人だから、当然使いませんね。

 

「氷菓」のタイトルの意味アイスクリーム

千反田が「伯父がなぜ『氷菓』と名付けたかご存知ですか。」と聞いても、糸魚川先生は分からないと言います。

 

『氷菓』の意味を理解した奉太郎は、関谷純のメッセージを誰も受け取っていなかったことにいら立ちを覚えます。

 

本当にそうですね。でも、45年の時を経てようやく奉太郎にメッセージが伝わりました。

①アイスクリームは言葉遊び

奉太郎は、氷菓・アイスクリームは、ダジャレで、言葉遊びだと言います。

 

関谷純からのメッセージは、”I scream.”(私は叫ぶ)

 

私は、長女から氷菓のアニメが面白いと聞き、小説から入った次女からは「氷菓」の意味が分かるから面白いと聞いていました。
娘たちから結構影響を受けています。

②千反田が伯父に聞いた言葉とその答え

“I scream.”の文字を見て、千反田は忘れていたことを思い出しました。

 

伯父に「『ひょうか』とは何か」と聞いたら、伯父からはと言われたと。
「もし弱かったら、悲鳴も上げられず、生きたまま死ぬ。」と。

 

表紙の兎と犬の闘争を描いたアニメの映像表現が素晴らしいので、是非堪能してほしいです。

 

生きたまま死ぬのが怖かったから泣いたのだと千反田は思い出したのです。
「ありがとうございます、折木さん。これで無事に伯父を送れます。」と。

 

千反田の中で伯父との区切りをつけることができて本当に良かったですね。

 

まとめ

古典部の文集「氷菓」のタイトルに込められた意味について、どのように回収されて行くのかを見て来ました。

 

古典部部長関谷純が「氷菓」に込めたメッセージを奉太郎が見事に解き明かしました。

 

7年前に行方不明になった伯父の葬儀にあたり、千反田が伯父に聞いた言葉とその答えを思い出したいという依頼も、奉太郎によって解決しました。

 

「氷菓」の意味は”I scream.”
「強くなれ」「もし弱かったら、悲鳴も上げられず、生きたまま死ぬ。」ということでした。

 

長文、最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 

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