「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。
おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。」
平家物語の有名な冒頭文です。
平家物語と言えば、
琵琶法師によって語り継がれた
物語ですね。
琵琶法師としての「びわ」が
見ていた未来とは?
日本人なら、中高生の古文で
習うので、平家の未来は見えている
のですが・・・。
「びわ」と共に、平家の未来、
徳子の未来を一緒に見ていきましょう。
平家物語のびわが見た未来とは?
右目で未来を見ることのできる
琵琶法師の少女「びわ」。
目の前で、平家の武士に
父親を殺されてしまいます。
平家の棟梁・重盛に引き取られ、
びわは平家の人達と暮らしながら、
その想いを感じ取っていきます。
アニメ平家物語は、
戦の場面はあまり描かれて
いません。
むしろ、登場人物の
心情部分を描いています。
原作訳者・古川日出男さんも
語っていますが、
登場人物たちのほとんどが「戦争はいやだ」と言っている。
実際は平家の将軍ですら戦を本当に疎んでいる。
「戦をするんだったら僕、死にます」と言う。引用元:Febri 原作訳者・古川日出男に聞く
アニメをより楽しむための『平家物語』ガイド①
維盛のことを指しているのだと
思うのですが、
現代の人々の想いにも
通じるところがあって、
共感を呼ぶのではないでしょうか?
しかしながら、やはり
維盛の最期は涙を誘います。
びわの目を通して、
平家の人達の抱える心情が
切ないほどに伝わって来ます。
更に、びわは徳子の未来を
見つめています。
アニメ平家物語の徳子の未来~祈り
徳子が入内する時、
びわは徳子の未来が見えたので、
止めたかったのです。
でも、びわに止めることは
できません。
そして、いよいよ壇ノ浦の戦いの時、
徳子の母時子は、
安徳天皇を抱いて入水します。
徳子も入水しますが、
びわには徳子の未来が見えています。
「徳子の先はまだ続いておる」と。
徳子のその先は、安徳天皇と
平家一門の人々のために
祈りをささげる人生となります。
どれほどの苦悩を乗り越えて
生き続けていったのかと
想いを馳せてしまいます。
ただ、アニメの中では、
徳子が後白河法皇と語り合う姿は、
とても穏やかに描かれています。
「人の世にある苦しみはすべて
自分のこととして思い知らされました。」
「どうすれば苦しみを越える
ことができるかのう?」
「愛する者のために
ただそのご冥福を祈っている
のでございます。」
見ている側の想いも
一緒に昇華させられるような
そんな清らかな気持ちになります。
アニメ平家物語のOP主題歌
アニメ平家物語のOP主題歌は、
聞いているだけで
思わず涙が流れてしまいます。
何回だって言うよ
世界は美しいよ
君がそれを諦めないからだよ最終回のストーリーは
初めから決まっていたとしても
今だけはここにあるよ
君のまま光ってゆけよ引用元:OP主題歌「光るとき」羊文学より抜粋
徳子のことを歌っているようであり、
今を生きている私たち自身にも
通じることかもしれませんね。
まとめ
アニメ平家物語の主人公びわが見た未来、
徳子の未来、OP主題歌について
見て来ました。
OP主題歌にあるように、
最終回のストーリーは
決まっていたとしても
今だけはここにある
世界は美しい
君がそれを諦めないから
びわ、そして、徳子の人生を
アニメを通してぜひ感じ取って
いただきたいなと思います。
最後までお付き合いいただき
ありがとうございました。
コメント